災害や停電対策として、蓄電池を導入する家庭が増えています。しかし、蓄電池の導入には初期費用が掛かるため、それを上回るメリットがあるかの気になるところです。また、蓄電池にはどのような種類があるか知っておく必要があるでしょう。
ここでは、蓄電池を導入するメリットとともに、負荷タイプや充電方式について詳しくご紹介します。
蓄電池を導入するメリット
蓄電池を導入するメリットは、次の3つがあげられます。
深夜電力の活用で電気代削減
蓄電池を導入すると、電気を貯めておくことが可能です。電力会社と契約しているプランを、日中は高く深夜が安いプランに変更し、深夜の時間帯に蓄電池に電気を貯めておきます。安い時間帯に蓄電池に貯めた電気を、電気代が高い日中に使うことで電気代を安く抑えることが可能です。
停電時でも電気が使える
蓄電池に電気を貯めておけば、停電の時に電気が使えます。太陽光発電を導入している家庭であれば、日中に太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めておけるため、災害などで停電が長引いた時も安心です。蓄電池の容量によって使える電力量は異なりますが、7.4kWhの蓄電池がフル充電されていれば、10時間以上電気が使えるでしょう。
太陽光発電で作った電気を貯めて使える
太陽光発電システムだけでは、発電した電力は蓄電できません。余剰の電力は、電力会社に決まった金額で買取ってもらうことになります。蓄電池があれば、日中に発電した余剰の電力を貯めておき、夜間に使うことが可能です。また、太陽光発電を導入後10年以降は、売電価格が安くなります。余剰電力を蓄電池に貯め、ご自身で使う方がお得です。
蓄電池の負荷タイプ
蓄電池を導入する際は、負荷タイプを選択する必要があります。負荷タイプは2種類あり、特徴や性能が異なります。
特定負荷タイプ
特定負荷タイプは、特定のエリアに限り電気を供給するタイプです。キッチンや寝室など、あらかじめ優先して電気供給したいエリアを決めておかなければなりません。冷蔵庫やIHクッキングヒーターなど、必要性の高い家電があるエリアを選ぶのがよいでしょう。ただし、特定負荷タイプの蓄電池の中には、200Vの電化製品が使えないものもあるので注意が必要です。
全負荷タイプ
全負荷タイプは、家全体に電気を供給できるタイプです。コンセントから照明まですべての電気が使えるため、停電時でも普段と変わらない生活ができます。200Vの電化製品に対応しているものも多いため、電子レンジやドライヤーなど電力の高い電化製品も使えます。家族が多いほか、オール電化を導入している家庭に適したタイプです。
蓄電池の充電方式
蓄電池には、充電方式にも種類があります。自家発電設備があるかどうかで、導入すべき方式が変わってきます。
単機能型
単機能型は、蓄電池用のパワーコンディショナと蓄電池で構成されたオーソドックスな充電方式です。単体で使用できるほか、太陽光発電システムと併用することとも可能です。ただし、太陽光発電システムと併用する場合、蓄電池用と太陽光発電システム用という2つのパワーコンディショナが必要になります。2つのパワーコンディショナを介すため、充電時に変換ロスがおこります。蓄電池のみを導入する場合に適したタイプです。
ハイブリッド型
太陽光発電用と蓄電池用のパワーコンディショナの一体化したものが、ハイブリッド型です。1台のパワーコンディショナなので充電時に変換ロスが起こりにくく、効率良く充電できます。省スペースで設置できるのも魅力です。ただし、すでに太陽光発電を導入している場合、パワーコンディショナを買い替える必要があります。新しく太陽光発電を導入する、パワーコンディショナが故障したというタイミングで導入するのが良いでしょう。
トライブリッド型
太陽光発電用と蓄電池用、電気自動車用という、3つのパワーコンディショナの一体化したのがトライブリッド型になります。太陽光発電で発電した電力を蓄電したり、電気自動車を充電したりと、電気を効率的に消費できます。ただし、すでに太陽光発電を導入している場合、パワーコンディショナの交換が必要です。太陽光発電システムや電気自動車の購入と同時に導入するのが良いでしょう。
まとめ
蓄電池があると、停電時にも電気が使えたり、電気代を安く抑えられたりなどさまざまなメリットがあります。災害対策として導入するのもおすすめです。太陽光発電システムと併用することで、さらにメリットが大きくなるため、同時に導入するのも良いでしょう。ライフスタイルに合わせた蓄電池を選び、快適な生活を手に入れてください。
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